○ 用途:除草剤(アミノ酸系)
除草剤として一年生雑草、多年生雑草、雑潅木まで幅広く雑草管理に使用され
る。
○ 国内登録状況
・昭和55年に除草剤として農薬登録(グリホサートアンモニウム塩、グリホ
サートイソプロピルアミン塩、グリホサートトリメシウム塩などがある 。)
・毒物及び劇物取締法上の普通物に相当。
https://www.acis.famic.go.jp/syouroku/glyphosate/index.htm グリホサート ・食品衛生法に基づく残留農薬基準が120種以上の作物に設定されている。
グリホサート ・国内流通量は、平成17年度(平成16年10月~平成17年9月)では本
成分を含む農薬製剤の出荷量は液剤が10,687.5キロリットル(農薬要
覧)
○ 海外での登録状況
米国、EU、豪州等各国で登録されている
○ 毒性に関する知見
(1)急性毒性(短期間の摂取で健康に悪影響を及ぼす)
LD50(半数致死量 ;>5,000 mg/kg体重(ラット、マウス) )
ARfD※1(急性参照量 ;動物を用いた試 ) 験では急性毒性が低かったことから、
JMPRでは「設定不要」とされた。
グリホサート (FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR) 平成16年)
(2)慢性毒性(食べ続けると健康に悪影響を及ぼす)
ADI※2(許容一日摂取量 ;1 ㎎/kg 体重/日 )
(FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR) 平成16年)
※1;一時的に経口摂取しても健康に悪影響が出ない量
※2;毎日一生食べ続けても健康に悪影響が出ない量
○ 中毒症状
グリホサートの毒性は比較的低く、製剤は一般に界面活性剤を含む製品として
販売されていることから、界面活性剤の毒性も考慮する必要がある。
グリホサートイソプロピルアミン塩製剤の場合、界面活性剤の消化管刺激・腐
食作用による嘔吐、下痢、腹痛等消化器症状が現れ、数時間から数日後に、腎障
害、肝障害、中枢神経障害、低血圧、肺水腫が現れた例がある。
主たる症状は嘔吐、腹痛、下痢等の胃腸障害、咽頭痛、意識障害である。その
ほか、頻脈、徐脈、顔面紅潮、瞳孔異常、筋肉痛など多様な症状が現われること
があるが、これらは界面活性剤による症状もしくはグリホサートと界面活性剤の
相乗作用による症状と考えられている。
グリホサート https://www.env.go.jp/content/900540867.pdf 〈資料協力: (財)日本中毒情報センター 〉
http://www.fsc.go.jp/emerg/inryousui_glyphosate.pdf
グリホサートは環境問題を解決する成分、、、脱炭素とグリホサート
グリホサート使用によって炭素排出量が減少していることは学術的証明に基づいている
2021年10月に公開された、Chelsea Sutherlandらによる ”Correlating Genetically Modified Crops, Glyphosate Use and Increased Carbon Sequestration”(遺伝子組み換え作物とグリホサートの使用、および炭素隔離の増加の関連性)というレポートによると、過去30年間に農地が炭素排出源から炭素隔離源へと変化したことが明らかになっています。
カナダのサスカチュワン州における炭素隔離を推定したこのレポートによると、遺伝子組み換え、除草剤耐性作物とグリホサート系除草剤の使用が、土壌の炭素貯蔵率を向上させた原動力です。 https://www.pankougyokai.or.jp/information/glyphosate.html つまり、遺伝子組み換え作物の禁止や、グリホサート使用の制限を強いる法律を持つ国は、世界の脱炭素への動きと、農業の持続可能性の向上に真っ向から反対しているということになります。
グリホサートで実現できる脱炭素とは?
現在、アメリカを中心に大豆やトウモロコシ栽培などで主流となっている「不耕起栽培」は、「耕す」ことに起因する次のような問題点への対策として取り入れられています。
- 耕運機によるガソリン消費による温暖化ガスの発生
- 土壌の水分が減るため、水分補給のために地下水が枯れる
- 耕運により減少する養分補給のための、化学肥料による冨栄養化
- 土壌表面の乾燥による砂漠化の進行
不耕起栽培では雑草対策が問題となりますが、その対策法は主に2パターンあります。一つは、グリホサート系の除草剤で除草し、遺伝子技術により除草剤耐性を持つ作物へ転換する方法。もう一つは、草を草刈り機や手鎌で刈り取り、刈った草をマルチとして敷く方法。枯草は肥料となり、また日陰を作り雑草の成長を抑えてくれます。 グリホサート

不耕起栽培の実現により温暖化ガスの発生を抑え、脱炭素の要因ともなるグリホサートは、現代の環境問題解決の大きなツールとなり得るのです。
グリホサートは非選択性除草剤かつ茎葉処理剤の成分。広い土地の除草が可能!
雑草も作物も植物なので生理機能は基本的に同じです。したがって、除草剤は、その作用と目的によってそれぞれ大きく二つに区別できます。 https://www.nihs.go.jp/hse/ehc/sum1/ehc159.html
作用の違いとして、雑草も作物も区別なく枯らす除草剤のことを非選択性除草剤といいます。一方、雑草は枯らし、作物に対する影響は無視できる除草剤を選択性除草剤といいます。また、目的別にも大きく二つの種類に分けられます。一つは、すでに生長した雑草に散布して枯らす「茎葉処理剤」です。もう一つは、まだ雑草が芽を出さないうちに土壌表面に散布して、雑草を生長させない「土壌処理剤」です。また、この二つの性質を併せ持つ「茎葉兼土壌処理剤」もあります。グリホサート系除草剤は「非選択制除草剤」かつ「葉茎処理剤」に分類されます。薬剤がかかった葉や茎だけが枯れ、土に落ちた分は間も無く分解されますので、広域の除草をした後すぐに作物を育て始めることができます。

脱炭素は農業だけでなく、あらゆる分野において最優先課題である
地球上の平均気温は2020年時点で、工業化以前(1850~1900年)と比べ、既に約1.1℃上昇したことが明らかになっています。また、この状況が続けば、今後世界の気温は更に上昇することが予測されています。気候変動に伴い、今後、豪雨や猛暑のリスクが更に高まることも予想されています。日本においても、農林水産業のみならず、水資源、自然生態系、自然災害、健康、産業・経済活動等へ大きな影響が出るだろう考えられています。これはもはや、単なる「気候変動」ではなく、「気候危機」と呼ばれています。私たち人類だけでなく、地球上全ての生き物にとっての生存が危ぶまれる状態なのです。
その原因となっている温室効果ガス。実は国民一人ひとりの衣食住や移動といったものに起因する温室効果ガスは、日本全体の排出量の約6割を占めるというデータもあります。 グリホサート 畑 ですから国や自治体、事業者だけの問題でもありません。持続可能な経済社会をつくるため、カーボンニュートラルの実現は、誰もが主体的に取り組む必要があります。
グリホサート系除草剤はより安全な農薬
グリホサート系除草剤のように、植物固有の生理機能に働くアミノ酸生合成、光合成あるいは植物ホルモン作用を阻害する除草剤は、よりヒトへの影響の少ない除草剤といえます。ホームセンターなどで手軽に購入でき、広い場所の除草に最適です。 https://search.rakuten.co.jp/search/mall/除草剤+グリホサート/
グリホサートの概要について
○ 用途:除草剤(アミノ酸系)
除草剤として一年生雑草、多年生雑草、雑潅木まで幅広く雑草管理に使用され
る。
https://www.nihs.go.jp/hse/ehc/sum1/ehc159.html ○ 国内登録状況
・昭和55年に除草剤として農薬登録(グリホサートアンモニウム塩、グリホ
サートイソプロピルアミン塩、グリホサートトリメシウム塩などがある 。)
・毒物及び劇物取締法上の普通物に相当。
・食品衛生法に基づく残留農薬基準が120種以上の作物に設定されている。
グリホサート 除草剤 使い方 ・国内流通量は、平成17年度(平成16年10月~平成17年9月)では本
成分を含む農薬製剤の出荷量は液剤が10,687.5キロリットル(農薬要
覧)
○ 海外での登録状況
米国、EU、豪州等各国で登録されている
○ 毒性に関する知見
(1)急性毒性(短期間の摂取で健康に悪影響を及ぼす)
LD50(半数致死量 ;>5,000 mg/kg体重(ラット、マウス) )
ARfD※1(急性参照量 ;動物を用いた試 ) 験では急性毒性が低かったことから、
JMPRでは「設定不要」とされた。
グリホサート cas グリホサート (FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR) 平成16年)
(2)慢性毒性(食べ続けると健康に悪影響を及ぼす)
ADI※2(許容一日摂取量 ;1 ㎎/kg 体重/日 )
(FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR) 平成16年)
※1;一時的に経口摂取しても健康に悪影響が出ない量
※2;毎日一生食べ続けても健康に悪影響が出ない量
○ 中毒症状
グリホサートの毒性は比較的低く、製剤は一般に界面活性剤を含む製品として
販売されていることから、界面活性剤の毒性も考慮する必要がある。
グリホサートイソプロピルアミン塩製剤の場合、界面活性剤の消化管刺激・腐
食作用による嘔吐、下痢、腹痛等消化器症状が現れ、数時間から数日後に、腎障
害、肝障害、中枢神経障害、低血圧、肺水腫が現れた例がある。
https://www.cainz.com/g/4549509659112.html 主たる症状は嘔吐、腹痛、下痢等の胃腸障害、咽頭痛、意識障害である。 https://wedge.ismedia.jp/articles/-/26627 その
ほか、頻脈、徐脈、顔面紅潮、瞳孔異常、筋肉痛など多様な症状が現われること
があるが、これらは界面活性剤による症状もしくはグリホサートと界面活性剤の
相乗作用による症状と考えられている。
〈資料協力: (財)日本中毒情報センター 〉
http://www.fsc.go.jp/emerg/inryousui_glyphosate.pdf
グリホサートの概要について
○ 用途:除草剤(アミノ酸系)
除草剤として一年生雑草、多年生雑草、雑潅木まで幅広く雑草管理に使用され
る。
○ 国内登録状況
・昭和55年に除草剤として農薬登録(グリホサートアンモニウム塩、グリホ
サートイソプロピルアミン塩、グリホサートトリメシウム塩などがある 。)
・毒物及び劇物取締法上の普通物に相当。
・食品衛生法に基づく残留農薬基準が120種以上の作物に設定されている。
https://search.rakuten.co.jp/search/mall/除草剤+グリホサート/ https://www.monotaro.com/k/store/グリホサート 除草剤/ ・国内流通量は、平成17年度(平成16年10月~平成17年9月)では本
成分を含む農薬製剤の出荷量は液剤が10,687.5キロリットル(農薬要
覧)
○ 海外での登録状況
米国、EU、豪州等各国で登録されている
○ 毒性に関する知見
(1)急性毒性(短期間の摂取で健康に悪影響を及ぼす)
LD50(半数致死量 ;>5,000 mg/kg体重(ラット、マウス) )
ARfD※1(急性参照量 ;動物を用いた試 ) 験では急性毒性が低かったことから、
JMPRでは「設定不要」とされた。
(FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR) 平成16年)
(2)慢性毒性(食べ続けると健康に悪影響を及ぼす)
ADI※2(許容一日摂取量 ;1 ㎎/kg 体重/日 )
(FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR) 平成16年)
※1;一時的に経口摂取しても健康に悪影響が出ない量
※2;毎日一生食べ続けても健康に悪影響が出ない量
○ 中毒症状
グリホサートの毒性は比較的低く、製剤は一般に界面活性剤を含む製品として
販売されていることから、界面活性剤の毒性も考慮する必要がある。
グリホサート 樹木 グリホサート グリホサートイソプロピルアミン塩製剤の場合、界面活性剤の消化管刺激・腐
食作用による嘔吐、下痢、腹痛等消化器症状が現れ、数時間から数日後に、腎障
害、肝障害、中枢神経障害、低血圧、肺水腫が現れた例がある。
主たる症状は嘔吐、腹痛、下痢等の胃腸障害、咽頭痛、意識障害である。その
ほか、頻脈、徐脈、顔面紅潮、瞳孔異常、筋肉痛など多様な症状が現われること
があるが、これらは界面活性剤による症状もしくはグリホサートと界面活性剤の
相乗作用による症状と考えられている。
グリホサート 〈資料協力: (財)日本中毒情報センター 〉
http://www.fsc.go.jp/emerg/inryousui_glyphosate.pdf
グリホサート系除草剤で樹木や切り株を安全に処分しよう
樹木や切り株を放置してはいけない理由
樹齢の高い大きな木は、危険な可能性があることをご存知でしょうか?老朽した樹木は中が空洞になっている場合が多く、倒木の危険が常につきまといます。台風などの影響で、人や乗用車の上に倒れてしまうかもしれません。あるいは高く成長した樹木は、電線に絡まる可能性もあるでしょう。電線に絡まった場合、大規模な停電につながる恐れもあります。そのような危険木は、早めにグリホサート系除草剤などで枯らして処分しなければいけません。

木を伐採した後に残る切り株も、注意が必要です。放置している人が多いですが、放置することでシロアリが湧く可能性があります。シロアリには本来、枯れた木を食べて土に還すという役割があるのです。そのため、放置した切り株がシロアリを寄せ付ける原因になってしまうかもしれません。自宅の庭で放置していた切り株にシロアリが寄ってきた場合、結果的に自宅の木材にまでシロアリが繁殖する可能性もあります。
このように、老朽した樹木や切り株は危険なので、早めに処分する必要があるでしょう。グリホサート系除草剤を使った、安全で効率の良い処分方法をご紹介します。 グリホサート 濃度
グリホサート系除草剤を使った樹木や切り株の処分方法
樹木や切り株の処分方法はいくつかあります。しかし、即効性があり効率的なのは、グリホサート系除草剤を使った方法でしょう。除草剤というのは草木を除去するための薬剤です。グリホサート成分は、植物の代謝経路を阻害することで、根を含む植物全体を枯らすことができます。
<樹木の処分方法>
一般的な方法としては、まず木にドリルで穴を開けます。45°の角度をつけて、直径10mmほどになるように開けましょう。穴は、木の中央の芯まで到達させます。その後、スポイトなどで穴に薬剤を入れて行きます。 グリホサート 畑 太い幹の場合は、数箇所に穴を開けて薬剤を入れましょう。この方法は、樹木自体を枯らすことだけでなく、切り株にも有効です。

<切り株の処分方法>
切り株は、表面に除草剤を塗布するのですが、表面が乾いているとあまり浸透しません。そのため伐採されてから時間の経った切り株は、表面を切り取るか、ドリルなどで新しく断面を作ってから除草剤を塗布しましょう。3日ほどで枯れていきます。
切り株は抜根するという手段もあります。しかし、作業も大がかりで重機が必要になることもあり、素人がやるには難しいでしょう。抜根したいなら、一度グリホサート系除草剤で切り株を枯れさせてから、プロの業者に依頼することをおすすめします。
樹木や切り株の処分にグリホサート系除草剤が有効である理由
グリホサート系除草剤は非選択性のため、ほぼどんな植物にも有効です。また、茎葉吸収移行型なので、葉だけでなく植物の地下茎や根まで枯らすという特徴があります。水気にも強く、散布後1時間経てば雨が降っても効果は落ちません。土に浸透した成分は、短時間で土の粒子に吸着し、その後微生物により分解され消失します。
グリホサートは、植物の代謝経路を阻害することで効果を発揮します。代謝経路というのは、植物が栄養分を吸収し、活動のためのエネルギーを作る道のようなものです。 http://www.fsc.go.jp/emerg/inryousui_glyphosate.pdf 植物にしかない代謝経路を阻害するため、動物には影響はないとされています。
このように、グリホサート系除草剤は安全性が高く、効率的に植物を枯らすことができます。 グリホサート 樹木や切り株の処分にとても有効でしょう。

グリホサート系除草剤で樹木や切り株を処分する際の注意点
グリホサート系除草剤を使えば、簡単に樹木や切り株を枯らすことができます。しかし、使用する際は必ず注意点を守る必要があるでしょう。 グリホサート 樹木 安全に使用するための注意点は以下の通りです。
<除草剤を安全に使用するための注意点>
・取り扱い説明書をよく確認し、濃度や散布回数を守ること
・散布の際には防護服を着用すること
・散布後の立ち入り制限を守ること
・子どもやペットが触れない場所に保管すること
取り扱い説明書に記載されている濃度や散布回数は、必ず守りましょう。人体や環境に悪影響のないラインが設定されているため、守らなければ安全は保証されません。また、除草剤散布の際には、皮膚を露出させないようにします。長袖・長ズボン・長靴で、ゴーグルやマスクも忘れないようにしましょう。
安全でない樹木や切り株は早めの処分を
樹木や切り株を放置しているなら、早めに処分した方がいいでしょう。特に、腐って老朽した樹木が、人や乗用車の上に倒木したらとても危険です。 グリホサート 畑 大きなトラブルになるだけでなく、最悪の場合、人命に関わる事態にもなりかねません。処分のための補助金を出している自治体もあるので、チェックしてみて下さい。
グリホサートの概要について
○ 用途:除草剤(アミノ酸系)
除草剤として一年生雑草、多年生雑草、雑潅木まで幅広く雑草管理に使用され
る。
○ 国内登録状況
・昭和55年に除草剤として農薬登録(グリホサートアンモニウム塩、グリホ
サートイソプロピルアミン塩、グリホサートトリメシウム塩などがある 。)
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010890726.pdf ・毒物及び劇物取締法上の普通物に相当。
・食品衛生法に基づく残留農薬基準が120種以上の作物に設定されている。
グリホサート amazon ・国内流通量は、平成17年度(平成16年10月~平成17年9月)では本
成分を含む農薬製剤の出荷量は液剤が10,687.5キロリットル(農薬要
覧)
○ 海外での登録状況
米国、EU、豪州等各国で登録されている
○ 毒性に関する知見
(1)急性毒性(短期間の摂取で健康に悪影響を及ぼす)
LD50(半数致死量 ;>5,000 mg/kg体重(ラット、マウス) )
ARfD※1(急性参照量 ;動物を用いた試 ) 験では急性毒性が低かったことから、
JMPRでは「設定不要」とされた。
(FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR) 平成16年)
(2)慢性毒性(食べ続けると健康に悪影響を及ぼす)
ADI※2(許容一日摂取量 ;1 ㎎/kg 体重/日 )
(FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR) 平成16年)
※1;一時的に経口摂取しても健康に悪影響が出ない量
※2;毎日一生食べ続けても健康に悪影響が出ない量
○ 中毒症状
グリホサートの毒性は比較的低く、製剤は一般に界面活性剤を含む製品として
販売されていることから、界面活性剤の毒性も考慮する必要がある。
https://www.nies.go.jp/kisplus/dtl/chem/YOT00096 グリホサートイソプロピルアミン塩製剤の場合、界面活性剤の消化管刺激・腐
食作用による嘔吐、下痢、腹痛等消化器症状が現れ、数時間から数日後に、腎障
害、肝障害、中枢神経障害、低血圧、肺水腫が現れた例がある。
主たる症状は嘔吐、腹痛、下痢等の胃腸障害、咽頭痛、意識障害である。 グリホサート グリホサート その
ほか、頻脈、徐脈、顔面紅潮、瞳孔異常、筋肉痛など多様な症状が現われること
があるが、これらは界面活性剤による症状もしくはグリホサートと界面活性剤の
相乗作用による症状と考えられている。
〈資料協力: (財)日本中毒情報センター 〉
http://www.fsc.go.jp/emerg/inryousui_glyphosate.pdf グリホサート
グリホサートは環境問題を解決する成分、、、脱炭素とグリホサート
グリホサート使用によって炭素排出量が減少していることは学術的証明に基づいている
2021年10月に公開された、Chelsea Sutherlandらによる ”Correlating Genetically Modified Crops, Glyphosate Use and Increased Carbon Sequestration”(遺伝子組み換え作物とグリホサートの使用、および炭素隔離の増加の関連性)というレポートによると、過去30年間に農地が炭素排出源から炭素隔離源へと変化したことが明らかになっています。
カナダのサスカチュワン州における炭素隔離を推定したこのレポートによると、遺伝子組み換え、除草剤耐性作物とグリホサート系除草剤の使用が、土壌の炭素貯蔵率を向上させた原動力です。つまり、遺伝子組み換え作物の禁止や、グリホサート使用の制限を強いる法律を持つ国は、世界の脱炭素への動きと、農業の持続可能性の向上に真っ向から反対しているということになります。
グリホサートで実現できる脱炭素とは?
現在、アメリカを中心に大豆やトウモロコシ栽培などで主流となっている「不耕起栽培」は、「耕す」ことに起因する次のような問題点への対策として取り入れられています。
- 耕運機によるガソリン消費による温暖化ガスの発生
- 土壌の水分が減るため、水分補給のために地下水が枯れる
- 耕運により減少する養分補給のための、化学肥料による冨栄養化
- 土壌表面の乾燥による砂漠化の進行
不耕起栽培では雑草対策が問題となりますが、その対策法は主に2パターンあります。一つは、グリホサート系の除草剤で除草し、遺伝子技術により除草剤耐性を持つ作物へ転換する方法。 グリホサート もう一つは、草を草刈り機や手鎌で刈り取り、刈った草をマルチとして敷く方法。枯草は肥料となり、また日陰を作り雑草の成長を抑えてくれます。 グリホサート

不耕起栽培の実現により温暖化ガスの発生を抑え、脱炭素の要因ともなるグリホサートは、現代の環境問題解決の大きなツールとなり得るのです。
グリホサートは非選択性除草剤かつ茎葉処理剤の成分。広い土地の除草が可能! グリホサート
雑草も作物も植物なので生理機能は基本的に同じです。したがって、除草剤は、その作用と目的によってそれぞれ大きく二つに区別できます。
作用の違いとして、雑草も作物も区別なく枯らす除草剤のことを非選択性除草剤といいます。一方、雑草は枯らし、作物に対する影響は無視できる除草剤を選択性除草剤といいます。また、目的別にも大きく二つの種類に分けられます。一つは、すでに生長した雑草に散布して枯らす「茎葉処理剤」です。もう一つは、まだ雑草が芽を出さないうちに土壌表面に散布して、雑草を生長させない「土壌処理剤」です。また、この二つの性質を併せ持つ「茎葉兼土壌処理剤」もあります。グリホサート系除草剤は「非選択制除草剤」かつ「葉茎処理剤」に分類されます。薬剤がかかった葉や茎だけが枯れ、土に落ちた分は間も無く分解されますので、広域の除草をした後すぐに作物を育て始めることができます。

脱炭素は農業だけでなく、あらゆる分野において最優先課題である
地球上の平均気温は2020年時点で、工業化以前(1850~1900年)と比べ、既に約1.1℃上昇したことが明らかになっています。また、この状況が続けば、今後世界の気温は更に上昇することが予測されています。 グリホサート 気候変動に伴い、今後、豪雨や猛暑のリスクが更に高まることも予想されています。日本においても、農林水産業のみならず、水資源、自然生態系、自然災害、健康、産業・経済活動等へ大きな影響が出るだろう考えられています。これはもはや、単なる「気候変動」ではなく、「気候危機」と呼ばれています。私たち人類だけでなく、地球上全ての生き物にとっての生存が危ぶまれる状態なのです。
その原因となっている温室効果ガス。 https://www.pankougyokai.or.jp/information/glyphosate.html 実は国民一人ひとりの衣食住や移動といったものに起因する温室効果ガスは、日本全体の排出量の約6割を占めるというデータもあります。ですから国や自治体、事業者だけの問題でもありません。持続可能な経済社会をつくるため、カーボンニュートラルの実現は、誰もが主体的に取り組む必要があります。
グリホサート系除草剤はより安全な農薬
グリホサート系除草剤のように、植物固有の生理機能に働くアミノ酸生合成、光合成あるいは植物ホルモン作用を阻害する除草剤は、よりヒトへの影響の少ない除草剤といえます。ホームセンターなどで手軽に購入でき、広い場所の除草に最適です。
生産現場のリアルな声を発信する日本有数の農業チャンネル「トゥリーアンドノーフ」を運営する徳本修一氏が、グリホサート問題の歴史的経緯から背後で蠢くビジネス人脈、科学的評価や対立の解決法まで、食の安全安心の権威・唐木英明氏に聞きまくった1時間。グリホサートの真実とは2【完全版】をAGRI FACT用に再構成してここにお届けする!(vol.5)
セラリーニ教授、セネフ博士が流すフェイクニュース
徳本 これも僕らのYouTubeのコメントに多いのですが、ラウンドアップの安全性を動画にすると、ネットの記事とかのURLを貼り付けて「これを読め!」という形の反論があります。貼り付けた記事にいくと、「論文によると~」とあるのですが、科学者の論文はすべて正しいのでしょうか。 https://www.roundupjp.com/
唐木 それは大事なポイントです。ラウンドアップの発がん性を指摘した一番有名な論文は、フランス・カーン大学のセラリーニ教授が2012年に発表した論文で、ラウンドアップの有効成分グリホサートがラットの乳がんを引き起こすという内容でした。ラットにできた大きな悪性腫瘍(がん)の画像とともにショッキングな発表をして世界を驚かせました。セラリーニ教授がラットに遺伝子組み換えトウモロコシとグリホサートを与え続けると、「こんな大きな乳がんが数多く発生した」という論文を発表したところ、世界中のメディアが飛びついて一斉に報道しました。そのせいで、遺伝子組み換え作物(GMO)には発がん性がある、ラウンドアップには発がん性があるという噂ができてしまったわけです。
ところがこの論文は大間違いだったことが証明され、撤回されました。しかし撤回された論文をセラリーニ教授はすぐに別の科学雑誌に載せたので、今でも読むことができます。何が間違っていたのか。まずラットを各群10匹ずつ実験に使いました。最初の無処置群は遺伝子組み換えでない普通のエサを食べさせ、グリホサートを混ぜない普通の水を飲ませたラットを2年間飼い、無処置群のラットですからがんはできないと思っていたら、10匹中5匹に乳がんができた。 ラウンドアップ ラウンドアップ 我々専門家からすると、こんながんのできやすい種類のラットを使うのはおかしい、発がん性の実験なんかできないと常識で考えるわけです。これがまず第一点。
それから一番わかりやすい間違いは、0.000000011%のグリホサートを含む水を10匹のラットに飲ませたら9匹に乳がんができた。しかもがんが20個できたと論文に書いています。エサにはGMO濃度の高いものを食べさせたら8匹のラットに15のがんができ、GMO濃度の低いエサ+グリホサート含有水だと6匹のラットに10のがんができたなどと書いています。発がん匹数・発がん数を見ても統計学的には有意差があるとは考えられないし、グリホサート含有水はこれだけ濃度が低いと普通の水と同じですが、9匹にがんができていて、デタラメなデータだとわかります。 https://savegreen.jp/SHOP/SGKB000144.html こうした点を批判されてセラリーニ教授の論文は撤回されました。
ではなぜ彼がこんな論文を書いたのか。論文発表後の経緯を見ると動機がわかるのです。セラリーニ教授が論文を発表したのが2012年9月19日で、彼は世界中の記者を呼んで会見して論文を大々的に発表しました。そして世界のメディアに取り上げられました。その一週間後、この論文を題材にしたドキュメンタリー映画『世界が食べられなくなる日』が上映されたのです。ということは論文発表の前から映画を制作していて、論文発表の記者会見とメディアの報道を映画の宣伝材料にする目論見だったということです。 ラウンドアップ
論文を後日撤回(2013年11月28日)しても、もうラウンドアップの危険性を伝えるニュースは世界にばら撒かれたあとなので、セラリーニ教授側としては痛くも痒くもない。『世界が食べられなくなる日』や『不自然な食べ物』などの映画が彼の論文を取り上げ、その内容が正しいかのごとく伝えました。セラリーニ教授は遺伝子組み換えとラウンドアップ反対のためにインチキ論文を作り、これを利用して商業映画を作り、ラウンドアップの悪評を広げていったのです。
こういう科学者はセラリーニ教授だけではありません。セラリーニ教授の共同研究者ロビン・メネージ氏も、ラウンドアップをターゲットにして、セラリーニの主張とは内容を変えて、ラウンドアップの有効成分グリホサートにはあまり危険性はない。しかしラウンドアップ製品に使用されているグリホサート以外の界面活性剤が危険だと言い出しています。 ラウンドアップ amazon
もう一人、ステファニー・セネフ博士というコンピュータ学者兼評論家がいます。彼女はコンピュータ学者なのでラウンドアップの動物実験は一切しませんが、いろんなデータを他所から持ってきては、彼女独自の間違った三段論法を駆使してラウンドアップ・グリホサートの危険性を指摘しています。彼女曰く「グリホサートが自閉症を起こす」「自己免疫疾患を引き起こす」、痛風や腎機能障害、最近では新型コロナで亡くなるのもラウンドアップのせい、グリホサートのせいだと主張しています。さすがにここまでくるとメディアも相手にしないのですが、環境団体、反GM・反グリホサートの人たちには都合のよい存在なので、彼女の本は売れていますし、彼女の言説も広まっています。富や名声のためにフェイクニュースを垂れ流す科学者・研究者がいることも事実なのです。
グリホサートの真実とは<2> -「食の安全」の世界的権威に聞いてみた!〜完全版
https://agrifact.jp/glyphosate-fake-news-spread-by-professorsph-what-truth-about-glyphosate5/
生産現場のリアルな声を発信する日本有数の農業チャンネル「トゥリーアンドノーフ」を運営する徳本修一氏が、グリホサート問題の歴史的経緯から背後で蠢くビジネス人脈、科学的評価や対立の解決法まで、食の安全安心の権威・唐木英明氏に聞きまくった1時間。グリホサートの真実とは2【完全版】をAGRI FACT用に再構成してここにお届けする!(vol.5)
セラリーニ教授、セネフ博士が流すフェイクニュース
徳本 これも僕らのYouTubeのコメントに多いのですが、ラウンドアップの安全性を動画にすると、ネットの記事とかのURLを貼り付けて「これを読め!」 ラウンドアップ という形の反論があります。貼り付けた記事にいくと、「論文によると~」とあるのですが、科学者の論文はすべて正しいのでしょうか。
唐木 それは大事なポイントです。ラウンドアップの発がん性を指摘した一番有名な論文は、フランス・カーン大学のセラリーニ教授が2012年に発表した論文で、ラウンドアップの有効成分グリホサートがラットの乳がんを引き起こすという内容でした。ラットにできた大きな悪性腫瘍(がん)の画像とともにショッキングな発表をして世界を驚かせました。セラリーニ教授がラットに遺伝子組み換えトウモロコシとグリホサートを与え続けると、「こんな大きな乳がんが数多く発生した」という論文を発表したところ、世界中のメディアが飛びついて一斉に報道しました。そのせいで、遺伝子組み換え作物(GMO)には発がん性がある、ラウンドアップには発がん性があるという噂ができてしまったわけです。
ところがこの論文は大間違いだったことが証明され、撤回されました。しかし撤回された論文をセラリーニ教授はすぐに別の科学雑誌に載せたので、今でも読むことができます。 ラウンドアップ 何が間違っていたのか。 ラウンドアップ まずラットを各群10匹ずつ実験に使いました。最初の無処置群は遺伝子組み換えでない普通のエサを食べさせ、グリホサートを混ぜない普通の水を飲ませたラットを2年間飼い、無処置群のラットですからがんはできないと思っていたら、10匹中5匹に乳がんができた。我々専門家からすると、こんながんのできやすい種類のラットを使うのはおかしい、発がん性の実験なんかできないと常識で考えるわけです。これがまず第一点。
それから一番わかりやすい間違いは、0.000000011%のグリホサートを含む水を10匹のラットに飲ませたら9匹に乳がんができた。しかもがんが20個できたと論文に書いています。エサにはGMO濃度の高いものを食べさせたら8匹のラットに15のがんができ、GMO濃度の低いエサ+グリホサート含有水だと6匹のラットに10のがんができたなどと書いています。発がん匹数・発がん数を見ても統計学的には有意差があるとは考えられないし、グリホサート含有水はこれだけ濃度が低いと普通の水と同じですが、9匹にがんができていて、デタラメなデータだとわかります。こうした点を批判されてセラリーニ教授の論文は撤回されました。
ではなぜ彼がこんな論文を書いたのか。 https://www.agriz.net/fs/nouki/560101997001 論文発表後の経緯を見ると動機がわかるのです。セラリーニ教授が論文を発表したのが2012年9月19日で、彼は世界中の記者を呼んで会見して論文を大々的に発表しました。そして世界のメディアに取り上げられました。その一週間後、この論文を題材にしたドキュメンタリー映画『世界が食べられなくなる日』が上映されたのです。ということは論文発表の前から映画を制作していて、論文発表の記者会見とメディアの報道を映画の宣伝材料にする目論見だったということです。
論文を後日撤回(2013年11月28日)しても、もうラウンドアップの危険性を伝えるニュースは世界にばら撒かれたあとなので、セラリーニ教授側としては痛くも痒くもない。『世界が食べられなくなる日』や『不自然な食べ物』などの映画が彼の論文を取り上げ、その内容が正しいかのごとく伝えました。 ラウンドアップ セラリーニ教授は遺伝子組み換えとラウンドアップ反対のためにインチキ論文を作り、これを利用して商業映画を作り、ラウンドアップの悪評を広げていったのです。
こういう科学者はセラリーニ教授だけではありません。セラリーニ教授の共同研究者ロビン・メネージ氏も、ラウンドアップをターゲットにして、セラリーニの主張とは内容を変えて、ラウンドアップの有効成分グリホサートにはあまり危険性はない。しかしラウンドアップ製品に使用されているグリホサート以外の界面活性剤が危険だと言い出しています。
もう一人、ステファニー・セネフ博士というコンピュータ学者兼評論家がいます。 ラウンドアップ 価格 彼女はコンピュータ学者なのでラウンドアップの動物実験は一切しませんが、いろんなデータを他所から持ってきては、彼女独自の間違った三段論法を駆使してラウンドアップ・グリホサートの危険性を指摘しています。彼女曰く「グリホサートが自閉症を起こす」「自己免疫疾患を引き起こす」、痛風や腎機能障害、最近では新型コロナで亡くなるのもラウンドアップのせい、グリホサートのせいだと主張しています。さすがにここまでくるとメディアも相手にしないのですが、環境団体、反GM・反グリホサートの人たちには都合のよい存在なので、彼女の本は売れていますし、彼女の言説も広まっています。富や名声のためにフェイクニュースを垂れ流す科学者・研究者がいることも事実なのです。
グリホサートの真実とは<2> -「食の安全」の世界的権威に聞いてみた!〜完全版
https://agrifact.jp/glyphosate-fake-news-spread-by-professorsph-what-truth-about-glyphosate5/
除草剤(ラウンドアップ、グリホサート)の犬猫への影響
歩に行った後に犬がお腹をこわした場合や外に出る猫が体調が悪くなった時に「除草剤が原因ではないですか?」と問われることがあります。
除草剤が残留した原料で作られるペットフードの犬猫への影響を心配する人もいるかと思います。
除草剤で最も使われているのはラウンドアップという商品で成分はグリホサートです。
犬猫に対する除草剤(ウランドアップ、グリホサート)の影響についてまとめます。
Contents [hide]
- グリホサートの安全性
- 販売会社のHPでは
- ラウンドアップ(グリホサート)に関する裁判
- 国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer, IARC)による発がん性の指摘
- 食品安全委員会の調査
- 市販の除草剤のグリホサート含有量
- 結論
- プレハーベスト、ポストハーベストによるグリホサート残留の危険性
- グリホサートの悪評が広まる原因となった論文
グリホサートの安全性
販売会社のHPでは
Q.ペットがいる庭に散布したいのですが?
A. 人と同様に散布当日は、散布した場所にペットが入らないように注意してください。
Q. 散布後、いつ子供やペットが入っても大丈夫ですか?
A.ラウンドアップマックスロードの散布当日は、縄囲いや札を立てるなど配慮し、使用区域に立ち入らないように注意してください。
Q.使い続けて、土を悪くすることはないですか?
A. ラウンドアップマックスロードの有効成分グリホサートは土に吸着しやすく、吸着すると除草剤としての効果を失います。
ラウンドアップマックスロードHP よくある質問
散布した翌日以降は犬猫に除草剤の影響は無いと読めます。また土に吸着されると効果を失うとのことです。
ラウンドアップ(グリホサート)に関する裁判
「アメリカの農薬会社・モンサント(2018年にドイツの製薬会社・バイエルが買収)の主力除草剤・ラウンドアップ(有効成分はグリホサート)が原因でガンを発症した」と、カリフォルニア州の夫婦が賠償を求めた裁判で、州裁判所の陪審は同社に対して日本円に換算して約2200億円の支払いを命ずる評決をくだした。農薬会社では「ラウンドアップの安全性は証明されている」と主張し、控訴している。 ラウンドアップ
https://news.yahoo.co.jp/byline/satotatsuo/20191024-00148027/
アメリカでの裁判ですので、いろいろな事情があります。
国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer, IARC)による発がん性の指摘
IARCによりグリホサートはグループ2A (ヒトに対しておそらく発がん性がある)に分類されました。
しかし、分類は、人に対する発がん性があるかどうかの「根拠の強さ」を示すものです。物質の発がん性の強さや暴露量に基づくリスクの大きさを示すものではありません(1)。
IARCの分類についての問題点
IARCの分類のグループ1(ヒトに対する発癌性が認められる)には次のようなものがあります。
- シクロスポリン・・・免疫抑制剤として犬猫のアレルギー性皮膚炎で使用
- X線照射・・・レントゲン撮影
- アルコール飲料
- 加工肉
グリホサートと同じグループ2Aには次のようなものがあります。
- クロラムフェニコール・・・抗生物質
- 赤肉
- 紫外線
- ディーゼルエンジンの排気ガス
これらの内容を見るとIARCの分類で発がん性と言われても即座に危険であると決めつけるのは変だということがわかると思います。
IARCの分類を受けて赤肉・加工肉のがんリスクについて国立がん研究センターの説明(2)があります。 以下はその抜粋です。
加工肉について「人に対して発がん性がある(Group1)」と、主に大腸がんに対する疫学研究の十分な証拠に基づいて判定されました。
どのように公衆衛生上の目標を定めるかは、各国の赤肉などの摂取状況とその摂取量範囲でのリスクの大きさに基づいた「リスク評価」、さらには、がんや他の疾患への影響などを踏まえて行われるべきものです。
大腸がんの発生に関して、日本人の平均的な摂取の範囲であれば赤肉や加工肉がリスクに与える影響は無いか、あっても、小さいと言えます。
以上のようにグリホサートに関しても、どの程度のリスクがあるのかを評価する必要があります。
食品安全委員会の調査
ラット、マウス、ウサギ、イヌ等の動物や穀物に関するグリホサートの影響を調べる調査が行われています。イヌに関する調査(3)を抜粋します。
90日間亜急性毒性試験(イヌ)
ビーグル犬(一群雌雄各4匹)を用いたカプセル経口(グリホサート原体:0、30、100及び 300mg/kg 体重/日)投与による90日間亜急性毒性試験が実施された。
300mg/kg体重/日投与群では、軟便、体重増加抑制等が認められた。100 mg/kg 体重/日投与群では、毒性所見は無かった。無毒性量は雌雄とも 100 mg/kg体重/日であると考えられた。
1 年間慢性毒性試験(イヌ)
ビーグル犬(一群雌雄各 4 匹)を用いたカプセル経口(グリホサート原体:0、30、100及び300mg/kg 体重/日)投与による1年間慢性毒性試験が実施された。
300 mg/kg 体重/日投与群の雌雄で下痢、血便等の便の異常が認められたので、無毒性量は雌雄とも100 mg/kg体重/日であると考えられた。
食品安全委員会の結論
グリホサートを用いた各種毒性試験結果から、グリホサート投与による影響は、主に体重(増加抑制)、消化管(下痢、盲腸重量増加、腸管拡張、腸管粘膜肥厚等)及び肝臓(ALP増加、肝細胞肥大等)に認められた。神経毒性、発がん性、繁殖能に対する影響、催奇形性及び遺伝毒性は認められなかった(3)。
各試験で得られた無毒性量のうち最小値はラットを用いた 90 日間亜急性毒性試験、イヌを用いた90 日間亜急性毒性試験及び1年間慢性毒性試験並びにウサギを用いた発生毒性試験の100 mg/kg 体重/日であったことから、食品安全委員会農薬専門調査会はこれを根拠として、安全係数100で除した1mg/kg体重/日を一日摂取許容量(ADI)と設定した(3)。
食品安全委員会以外にも米環境保護庁(EPA)、FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR) 等、グリホサートの発がん性を否定する研究機関は多数あります。
市販の除草剤のグリホサート含有量
上記の商品のグリホサート含有量を計算します。 ラウンドアップ ラウンドアップ
4L中のグリホサート含有量は0.85%ですのでグリホサートの量は、4×0.0085 = 0.034L = 34mL となります。
グリホサートの密度は1.7g/cm3ですので、57mgとなります。
イヌでは100 mg/kg 体重/日のグリホサートを摂取しても毒性は見られませんでしたので、理論上は上記の商品4L全て飲んでもグリホサートによる毒性は見られないと考えられます。(他の成分も含まれてますので飲んでも大丈夫かはわかりません)
結論
これらのことから、イヌに関してはグリホサートを含む除草剤をまいた直後に大量に草を食べたりしない限り、体調を崩すことは無いと考えられます。ネコに関する投与実験は行われていませんが、ネコがグリホサートに過敏に反応するという報告はありませんのでイヌと同様に考えても良いと思います。イヌで1年間(ヒトでは4年に相当)という長期間の安全性試験が行われていることから、ヒトに関してもグリホサートの安全性は確認されたと考えても良いと思います。
プレハーベスト、ポストハーベストによるグリホサート残留の危険性
プレハーベストとは農産物の収穫前に農薬を散布することで、収穫を容易にすることです。 ラウンドアップ
ポストハーベストとは収穫された農産物の輸送や貯蔵中における病害虫による被害防止のために、収穫後に農薬を散布することです。
小麦製品のグリホサート残留
農産物へのグリホサート残留を危惧する人達がいます。 https://www.nissanchem.co.jp/news_release/news/n2020_01_23.pdf 農民連食品分析センターの調査結果(4)(5)の抜粋です。
サンプル名 | 分類 | 小麦の原産地 | グリホサート分析結果(ppm) |
スパゲッティ | パスタ | カナダ | 0.09 |
パスタ オーマイ1.7mm | パスタ | 記載なし | 0.07 |
強力小麦粉 | 小麦粉 | 記載なし | 0.37 |
日清全粒粉パン用 | 全粒粉 | 記載なし | 1.10 |
日清フラワー薄力小麦粉 | 小麦粉 | 記載なし | 検出せず |
商品名 | 分類 | 小麦の原産地 | グリホサート分析結果(ppm) |
Pasco超熟 | 食パン | 記載なし | 0.07 |
Pasco超熟 国産小麦 | 食パン | 国産 | 検出せず |
ヤマザキ超芳醇 | 食パン | 記載なし | 0.07 |
小麦粉やパスタ、パンのグリホサート残留基準値は定められていません。小麦のグリホサート残留基準値は30ppmとなっています。 http://www.greenjapan.co.jp/roundup_max.htm 基準値を超える小麦を使用し、製造された加工品がある可能性は低いと考えられます(4)(5)。
例えばPasco超熟を1枚食べた場合、含まれるグリホサートは
80×0.0001×0.07 = 0.00056 g = 0.56 mgとなります。
(1ppm = 0.0001%、5枚切の食パン1枚は80g)
グリホサートの一日摂取許容量(ADI)は1mg/kg体重/日と設定されていますので、体重50kgの人の場合、1日に食パン100枚程度になります。
ペットフードのグリホサート含有基準
ペットフードの製造・販売にかかわる基準・規格は、「愛玩動物用飼料の成分規格等に関する省令」により定めらています。
グリホサートは15μg/g以下(6)と定められています。
体重10kgのイヌが1日200gのドッグフード(限界基準ギリギリのグリホサート含有)を食べた場合、含まれるグリホサートは
200×15 = 3000μg = 3.0mg
0.3mg/kg体重/日となります。
イヌでは100mg/kg体重/日のグリホサートで毒性作用はありませんでしたので、基準を守って作られているドッグフードではグリホサートを気にする必要は無いと思います。ネコに関しても同様です。
グリホサートの悪評が広まる原因となった論文
ラウンドアップが非ホジキンリンパ腫というがんを引き起こすかもしれないという論文(7)があります。ラウンドアップの裁判には、この論文は大きな影響を与えました。しかし、この論文の結果は他のグリホサートに関する多くの研究結果とは異なっています。グリホサート暴露群と非暴露群との比較を行っていますが、グリホサート暴露群では他の農薬にも暴露されている可能性を考慮していないとの指摘(8)があります。
ラウンドアップに関する裁判は多数提起され、現在も続いています。裁判の結果によってはラウンドアップの販売が禁止される可能性があります。ラウンドアップは優れた除草剤で多くの研究機関が発がん性を否定しています。仮にラウンドアップの販売が禁止された場合、食料供給への影響は大きなものになると思います。
参考文献
(1)国際がん研究機関(IARC)の概要とIARC発がん性分類について 農林水産省
(2)赤肉・加工肉のがんリスクについて 国立研究開発法人国立がん研究センター 2015年10月29日
(3)農薬評価書 グリホサート 食品安全委員会農薬専門調査会 2016年3月24日
(4)小麦製品のグリホサート残留調査1st 一般社団法人 農民連食品分析センター
(5)食パンのグリホサート残留調査 一般社団法人 農民連食品分析センター
(6)ペットフード安全基準規格等 環境省
(7)Exposure to glyphosate-based herbicides and risk for non-Hodgkin 3 Q2 lymphoma: A meta-analysis and supporting evidence : Luoping Zhang
(8)ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、グリホサートに関するメタアナリシスが公表されたのを受け、意見書を公表
https://tatsuharug.com/round-up